A.脇汗が気になる
汗の量が特に多く、日常生活に支障をきたす状態を多汗症と呼びます。汗を作る腺には、アポクリン汗腺とエクリン汗腺の2種類が存在します。多汗症はエクリン腺からの汗が多い状態です。A型ボツリヌス毒素には、エクリン汗腺からの発汗を抑える作用があります。
治療
健康保険による外用治療を行っておりますが、毎日薬剤を外用することに抵抗感がある場合は、A型ボツリヌス毒素(ボトックス)の注入治療を選択することも可能です。
効果は6ヶ月から12ヶ月持続します。運動、緊張、体温の上昇により汗が出やすい状況でも、汗が抑制されます。個人差はありますが、腋窩以外の部分の汗の量が増える、代償性発汗が起こることがあります。
※ちなみにワキガに対しても、A型ボツリヌス毒素注入療法が一定の効果を示す場合もあります。ワキガは、アポクリン汗腺からの汗が常在菌によって分解されて臭いの原因となりますが、エクリン汗腺からの発汗が臭いを増幅させているため、エクリン汗腺からの発汗を抑えることで、臭いもある程度抑制できるからです。
B.顔の汗を止めたい
顔に汗を掻くことが多い場合は、マイクロボトックス注入治療を用いて、一定期間は汗を抑えることが可能です。汗と同時に皮脂の分泌も抑えられるため、メイクが崩れにくくなる効果もあります。