当院で使用するQスイッチレーザーはJMEC社製のQスイッチルビーレーザー、THE RUBY Z1 Nexus®です。
老人性色素斑や雀卵斑などの表在性の色素性病変から、太田母斑、異所性蒙古斑、真皮メラノサイトーシス、刺青などの深在性の色素性病変まで、幅広く治療することが可能です。
治療に際しては、輪ゴムで弾かれるような独特の痛みがあります。痛みが心配な場合は、テープやクリームなどの表面麻酔を使用することも可能ですが、麻酔剤の効果が出現するまで30分から1時間程度お待ちいだだく必要があります。小さな病変の場合は表面麻酔を使用せず、冷却しながら照射を行うことも多いです。小さなお子様や広範囲の病変の治療を行う場合は表面麻酔を行うことをお勧めします。
場合によっては局所麻酔剤の注入(注射)も検討致しますが、治療効果が劣る可能性があります。
治療後の経過
治療後1週間は創傷被覆剤を貼り続ける(剥がれたら貼り替えます)か、塗り薬とガーゼを交換しながら保護をしてください。
かさぶたが剥がれた後、キズが治った後は日焼けに十分ご注意ください。
多くの場合、老人性色素斑は1回の治療で改善しますが、稀に再発も見られます。ホクロ、後天性両側性真皮メラノサイトーシス、太田母斑、異所性蒙古斑、刺青は適切な治療間隔を空けながら複数回の治療が必要となります。
炎症後色素沈着が生じた場合は別途治療を行う場合もあります(炎症後色素沈着の項目参照)
起こりうるリスク
照射直後から数日間はヒリヒリするような痛み、治療部位およびその周囲の軽いむくみが出現することがあります。水ぶくれが出現し、ジュクジュクした状態が続く場合は早めにご連絡ください。
照射後1カ月頃より色素沈着が出現する場合があります。日本人では2、3人に1人の割合で起こると言われる炎症後色素沈着は、3カ月から1年程度で徐々に改善します。また、目立たなかった肝斑が濃くなることもあります。日焼けを防ぎ、美白剤を併用することで色調が改善するまでの期間を短縮できる場合が多いため、治療1カ月後の再診の際にご相談ください。