黄体ホルモン製剤のみを毎月10日間周期的に内服して、生理周期を整える治療法です。
エストロゲンはある程度分泌されている方に、黄体ホルモン製剤を数日間投与したあと休薬すると、子宮内膜が剥がれて月経様の子宮出血をきたします。周期的に服薬と出血を数か月繰り返し、その後休薬すると、そのリズムが維持され、生理不順の改善が期待できます。
この黄体ホルモンは子宮内からの出血への止血効果がありますので、不正出血にもこの治療を用います。
また、エストロゲンが十分に分泌しているのにも関わらず子宮内膜が剥がれないと、子宮内膜がんのリスクが高まります。ホルムストローム療法は、周期的に内膜を剥がして出血を起こさせることにより、子宮内膜の悪性化を防ぐことも目的としています。
尚、エストロゲンの分泌が少ない方は、黄体ホルモン製剤のみでは不十分で、出血が起きませんので、ピルを使って周期を安定させます。