- Q
- ピルはどうやって選べばよいですか?
- A
-
保険診療として処方するピルは、生理痛の改善が目的です。
自費診療として処方するピルは、避妊効果と生理の調節が目的です。
どのタイプであってもホルモン量は低くおさえられていますので、副作用としては大差はありませんが、血栓症リスクに関しては3相性ピルの安全性が言われています。
月経前の不調を改善したい方は1相性ピルが有効です。
- Q
- ピルの副作用が心配です。
- A
-
最初に起こるマイナートラブルの頻度は3割ほどと比較的多くなっています。
しかしその程度は軽く、主に、生理が少量で続くような不正出血と、なんとなくむかむかするような軽度の吐き気です。2シート目に入るとほとんどの方が安定して服用可能となります。
血栓症については注意が必要で、頻度は10万人に6人と少ないものの、発症すると人命にかかわります。血栓症兆候として、足の痛みや激しい頭痛などがあげられ、心配な症状がでた場合にすぐ中断することが大切です。
- Q
- 何歳から飲めますか?
- A
-
初潮から半年以上たっていれば内服可能ですが、骨端線閉鎖が起きますので、身長ののびが止まるであろうことをご理解ください。
- Q
- 何歳まで飲めますか?
- A
-
ピルの服用は50歳までですが、血圧が上がってくる場合はやめたほうがよいでしょう。
また、40歳以上で新たに飲み始める場合は血栓症への注意が必要です。
- Q
- ピルをのんでいるのに不正出血がありますがどうしたらよいですか?
- A
-
飲み忘れがあって出血している場合は仕方がありません。
1枚目のうちも仕方がありません。飲み忘れなく、しばらく飲んでいる方で不正出血する場合は、子宮がん検診をうけましょう。
子宮がん検診が異常ない場合、ピルで安定しているホルモンを上回る形で自身のホルモンが変動すると不正出血を起こすことがあります。
次のシートにうつるタイミングで止まれば心配ないでしょう。
- Q
- ピルはお金がかかりますか?
- A
-
保険診療のピルも自費診療のピルも薬代としては1か月分2000円ほどです。自費診療のピルには避妊効果がありますので、そのコストを考えて選ぶとよいでしょう。
ピルを飲むと月経量が減りますので、生理用品は少なくてすみます。
ピルを飲むと月経のくる日がわかりますので、何か節約できることがあるかもしれません。
さらに自費診療のピルの場合月経日の調整が可能で、お出かけの際のコスト削減が可能かもしれないですね。
- Q
-
ピルをのんで将来妊娠しづらくなりませんか?
- A
-
決してそのようなことはありません。
むしろカウフマン療法といって、ピルをしばらく飲んでいやめたときにはリバウンド現象による排卵が期待できます。
また、ピルを服用していると、不妊の原因となる内膜症を予防することができる点においてはメリットが大きいです。特に生理痛がひどいかたは、内膜症の発症頻度が高いことがわかっていますので、ピルをのんで内膜症を防ぐことは不妊を防ぐことにつながります。
- Q
- 飲み忘れないか心配です
- A
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日常生活の中に取り込むとよいです。吐き気の予防には夕食のあとがおすすめですが、入浴時に飲む、寝る前に飲む、歯磨きの際に飲むというのもよいでしょう。玄関に張り付けておくという方もいました。
ただ、3か月もすると、ピルの効果を実感しますので、ピルを飲むことに苦労はなくなっていくことがほとんどです。
- Q
- ピルは病院でしか買えませんか?
- A
-
オンライン診療を利用すると自宅にピルが郵送で届きます。
ただ購入するだけのピルのネット通販を利用するかたがまれにみえますが、飲み方の相談や不正出血への対応がないことがほとんどですのでおすすめしかねます。
- Q
- ピルをのみ忘れてしまいました。どうすれば良いですか?
- A
-
1日の飲み忘れの場合は、気づいた時点で忘れた分をのみ、その日の分も予定どおりの時間に内服してください。一度に2錠のんでもかまいません。2日以上の飲み忘れは種類によって対応が異なりますので、手元にあるピルの飲み方説明の資料をご確認ください。
- Q
- 今飲んでいるピルと別の種類に切り替えることはできますか?
- A
-
可能です。ただし、最初の1ヶ月は不正出血を伴う場合があります。また、種類変更時は、多少血栓症リスクが上がるという報告がありますので、その点の注意は必要です。
- Q
- 授乳中でものめますか?
- A
-
産後半年以上たっていれば服用可能です。